新たなモーセの到来
出エジプト記 3:2-14
2 と、突然、柴の燃える炎の中に、主の使いが現れました。よく見ると、柴には火がついているのに、いつまでも燃え尽きません。 3-4 「いったい、どういうことだろう。」不思議に思いながら、そばに近寄りました。その時です。神が燃える柴の中からモーセに呼びかけました。「モーセ、モーセ。」
「は、はい。どなたでしょう。」
5 「それ以上近寄ってはならない。くつを脱ぎなさい。あなたが立っている場所は聖なる地だ。 6 わたしはあなたの先祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である。」モーセはあわてて顔を覆いました。
7 主は続けて語りました。「わたしの民が、エジプトで非常な苦しみを受けているのを見た。無慈悲な監督のむちを取り除いてほしい、と叫んでいる声を聞いた。 8 わたしは彼らをエジプト人の手から救い出す。エジプトから助け出し、乳とみつの流れる国、広々とした美しい国へ連れて行こう。今は、カナン人、ヘテ人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人が住んでいる地である。 9 今こそイスラエル人の嘆きがよくわかった。苦役に明け暮れ、エジプト人に酷使されている。 10 そこで、あなたをエジプトの王ファラオのもとへ遣わそう。わたしの民をエジプトから助け出すのだ。」
11 「そんな大それた仕事など、とても私にはできません。」モーセは思わず叫びました。
12 「心配することはない。わたしがついている。あなたを遣わしたのがわたしだという証拠に、必ずあなたとともにいよう。人々を無事エジプトから助け出したら、この山で礼拝しなければならない。」
13 「ですが神様、イスラエル人のところへ行って、先祖の神に遣わされて来たと言ったら、きっと聞かれます。『先祖の神様とは、いったい何という名の神様だ。』その時、私はどう説明したらよいのでしょう。」
14 「わたしは『わたしはある』(「永遠に生ける神、創造者」の意で、イスラエルの神の名。「主」のもともとの意味)という者だ。『「わたしはある」という方から遣わされた』と言えばよい。
四百年もの絶え間なき犯罪。悪が支配する組織とそのシステムに慣れてしまった奴隷たち。神でさえ自分たちの悪行を覚えてはいないだろうと考える、高度な訓練を受けた愚か者たちによって動かされるもっとも狡猾なかたちの奴隷制。しかし、永遠に生きていらっしゃる神は、ご自分の兵士を、悪のシステムの陰の世界のすべてを勉強するようにと、悪者たちの住みかにお送りになる時を決定されるのです。彼は、自分の生まれ育った土地から引き抜かれ、送られ、運命の舵取りを強制的に止めるようにと命じられ、さらに荒野において訓練を受けました。というのも、彼には主のご計画を達成する使命があるからです。彼が自分の人生はまったくの失敗であると考えた瞬間、突然、天使が彼の前に現れ、彼を驚かし、神の子どもたちの四百年に及ぶ奴隷制からの解放の使命を授けたのです。神は、無実の者たちが苦しめられ嘆く声にもはや耐えることおできになりません。新しい物語がこれから始まります。そして、今度は新しいモーセが、新しい使命を受け、新しい荒野から、彼が以前暮らしていた家、以前の城へと進むのです。彼に伴うのは、彼が主に臨んだ同伴者です。しかし、愚か者たちは、神の声を聞くことはないでしょう。彼らの耳は城に従うようにと訓練されているからです。生きる神の怒りである疫病が彼らを襲うのを待ちましょう。新しいモーセは、彼らの言い訳や妥協に耳を貸しません。彼はただ、創造主であり、救済者であり、保護者であられる神の声のみを聴くようにと訓練されているからです。かれらの言い訳や妥協は間もなく底をつき、彼らは皆、主に服従することになるでしょう。新しいモーセが、指令を頂き、暗号のコードを確認し、飛び立つようにと、神の、この新たなご計画が実行されることを、わたしたちは心から祈りましょう。
天のお父様、わたしたちを解放してくださり感謝いたします。聖霊様が、あなたがお選びになられた新しいモーセを、わたしたちが見出すことができ、主の約束の地へと導いて頂くことができますように。イエス様のもっとも偉大なお名前において、アーメン。